ところで。
ぱっと見、ぶ厚かった封筒は古新聞を切って作った偽札で水増しされており、実際、中
に入っていたのは、まあそこそこの額だったという。……いや、よしとしよう。水準額は
なんとか満たしていたことだし。
で、だ。
『第一回・事件解決おめでとー大宴会』
が、だ。
華々しく開催された。問題ない、金ならある。そして、宴会といえば酒だ(断言)。
「おりゃーっ♪」
どんっ、と屋敷の居間のテーブルに『生酒・乙女殺し』の一升瓶を置いて、陽気な声を
あげたのは誰あろうアルテである。ソファーに腰をおろした彼女の足下には、すでに何本
もの酒瓶が転がっていた。
ためしに幾つか銘柄をあげてみるなら――、
『名酒・女体絶景』
『地酒・超乙女汁』
『焼酎・百合地獄』etc……。
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