「……ふぃあ……ちゃんは……、さーりあのことすきですかぁ……?」
「うん、愛してるよ」
まっすぐに答えたフィアの言葉は、はたして本心なのか、サーリアの寝言に合わせただ
けの戯れ言なのか。あるいは、戯れ言のふりをした本心なのか。まだフィア自身も、それ
を自分に確かめてはいない。――まだ。
「あのね……、ふぃあちゃん……さーりあゆめのなかでふぃあちゃんとえっちな……」
さすがに、その告白にはぎょっとなった。
聞かなかったことにしようと即座にフィアは思った。だが――面白いことを思いついた。
泥酔した体を、苦労してここまで運ばされた仕返しといってもいいかもしれない。フィア
は、にやりと笑って体の向きを変え、サーリアの耳元に顔を近づける。
「あのね、サーリア。今日は、夢の中ですごいことしてあげる。いつもよりも、ずっとす
ごいこと。ずっとずっとすごーくてハードでやばやばで、ぎりぎり限界もう待ったなしっ
てくらいすごーいこと。ほら、ほらほら……」
目をつむったままのサーリアの顔が、恥ずかしげに蕩けていった。
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